
19.OCT.2002 ホームステイ5日目

ゆき
今日は朝から天気が悪かった。
いつもよりも明らかに気温が低く、外で絵を描いてると凍えてしょうがない。
手袋をしたままスケッチをしていた。
・・・なんか、画面が汚れる。
筆と画面になんかごみのようなものが纏わりついて来る。
なんだろう、と思って手袋をはずし、触ってみると・・・・
・・・画面が凍ってる!!
水彩絵の具を使っていたのだが、あまりの寒さに、絵の具が画面の上で凍ってしまったのだ。
ゴミと思っていた物体は、絵の具が細かく凍ったものだった。
そうしてるうちに、今度は雪が降ってきた。
急いでゲルに帰り、エメーに凍った絵を見せる。
エメーは外を見て、雪が降ってきたよ、と寒そうに暖炉をつけた。
部屋が暖かくなってくると、凍った絵の具はみるみる溶け出し、とても不思議な表情を画面に映して消えた。
描いてる時に絵が凍るなんて・・・はじめて。
街に行っていたオボが帰ってきた。
どうやら昨日飲みすぎて、バイクで帰ってくる途中にこけてしまい、痛くて帰って来れなかったらしい。
草原も飲酒で捕まることがあるんだろうか・・・
なんてことを思いながら、オボが買ってきた、ロシア製の嗅ぎタバコを少し貰ってみた。
鼻から吸う、モンゴルでは有名なタバコなんだけど、鼻の奥がつーんとしてとても痛い・・・
涙目になってるあたしを横で笑いながら、オボは豪快に吸っている。
あたしはマルメンライトでいーのさっ
オボがあたしの似顔絵と、何か、手紙を、あたしのスケッチブックに書いてくれた。
筆記体で文字が崩れてて、何が書いてあるのか分からなかったが、
”モンゴル ネル ソロンゴ”(モンゴル名はソロンゴ)
”モンゴル オボ”(モンゴルのおじいさん)
というのは分かった。
オボが、自分はソロンゴの、モンゴルのおじいさんだ、と言ってくれた。
なにか、瞳の奥が、熱くなっていく・・・
普通のタバコを吸いながら、色んなことを考える。
(日本には、無駄なものが多すぎる・・・・)
モンゴルに来て、自然の中で過ごし、太陽と共に起き、太陽と共に活動を終えるという生活をしていると、それがなんでもない、あたりまえのことのように思える。
携帯電話は必要なかった
無秩序に並ぶビルもいらなかった
大きい家もいらなかった
電化製品もいらなかった
化粧品もいらなかった
服だって必要なだけあればいい
電気も最小限でいい
もちろん、あたしは旅行者だから、そこの本当の厳しさなんて、わからない。
ほんのちょびっとだけ、覗いただけに過ぎない。
でももし彼らが日本に、例えば東京に来たら、何を思うんだろう。
抜けるような空もない
広い地平線もない
澄んだ空気もない
窒息してしまうだろうな、と思った。
そして、彼らに、日本に行ってみたいか、と聞いたら、彼らはゆっくり首を横に振った。

water color,pen,MONGOLIA
確かにいらん物がやたらと多いな〜。
あった方が便利やってみんな買うけど。
んでもってみんなそれを持ってるんが当たり前になってくる。
持ってないと周りについていけへん。
全く、不便な社会ですな。
2005.10.20 15:31 URL | モンゴル人 #- [ 編集 ]
日本にいるかぎり、しょうがないんだけどね。。。
2005.10.21 23:42 URL | リサリサ #- [ 編集 ]
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