
20.OCT.2004 国境警察

ミュンヘンを出発し、あたしの大好きな画家、エゴン・シーレが生まれたオーストリアへ。
電車に乗り込み、初めてのコンパートメント車両に席をとる。
コンパートメントの中には先客がいて、ドイツ人の男の子が座っていた。
彼はイタリアに旅行したことがあるらしく、やはり、スリには気を付けて、と念をおした。
ドイツとオーストリアの国境辺りで、2人の男が入って来た。
「ボーダー警察だよ」
と、ドイツ人のコが教えてくれて、
簡単なパスポートチェックと、行き先を告げて終わるはずだった。
しかし彼らは執拗に、
「今までどこに行った?」
「どこからドイツに入った?」
「タバコは吸うのか?」
などと、あたしにだけ質問してきた。
「ブリュッセルとアムステルダムには行ったか?」
「はい。一週間くらい前に。」
そう答えると、突然あたしのバッグの中やポケットの中に手を入れ、調べはじめた。
「なにすんの!!!」
と抵抗するあたしの手を振払い、あたしのタバコを一本一本調べる。
「このタバコはどこで買った?アムステルダムか?」
んなわけねーだろ。何日も前のタバコが残ってるかっての。
どうやら彼らはある物を探しているらしい。
ブリュッセルは知らないが、アムステルダムでは合法の、あれ。
しつこく尋問されたが、結局なにも出て来なかったので、彼らは他の部屋へ移っていった。
もし間違って持っていたら、大変なことになってたかも。
それにしても、なんて横暴な警察官なの!!!
だから警察は嫌いなんだ!!
ザルツブルックで電車を乗り換え、ウィーン行きの電車に乗る。
さっきの電車で一緒だったドイツ人のコもウィーンに行くらしく、また同じコンパートメントにみんなで座った。
物価の高いウィーンだが、それでも安い宿がある。
1泊12.9ユーロ。
ヨーロッパのなかではかなり安い。
20人くらいの大部屋だけど、居心地は悪くない。
宿のキッチンに、アジアから回ってきた長期旅行者、大学生2人の、日本人3人組がいた。
ものすごく硬そうな肉を一生懸命切りながら、
「今日はステーキだ!」
と、はりきっている。
あたしと友だちは、無難に雑炊。
出来上がったステーキは、やはりものすごく硬かったらしく、
恨めしそうにこっちの雑炊を見ている。
慣れない土地での食材選びは、しっかり確認しないとね。
